山階鳥類研究所は最近では、都庁の黒田さんと結婚した研究員として平成17年6月まで13年間、内親王紀宮清子さんが所属していた事で有名になった研究所です。そこの所長の山岸哲氏が3/18の朝日新聞にこんなことを書いています。
『昨今の大学生は、大学に入ることが目的になっていて、大学で何をするのか目標がないように見受ける。なぜか。それは大学の講義に魅力がないこともあろうが、、主な理由は「やりたいこと」がないからだろう。「好きなこと」がないのである。 その好きなことを引き出して伸ばしてやるのは、高校では遅すぎる。それは、小・中学校の課題ではあるまいか。では、ん是子どもの好きなことを先生は伸ばしたり、見つけてやったり出来ないのだろう。それはおそらく、先生自身に好きなことがないからに違いない。』
また、3/24の朝日新聞の天声人語で、村上龍のこんなインタヴューでの発言が引用されてます。
『「子どもは、20年後、30年後の自分の姿を、今の大人に見ようとする。親達の世代は、ちっとも楽しそうじゃない。大人たちを見ても希望が持てない」』
僕は、1年間大学で学生と接して常々、多くの学生たちは「考える」ということが苦手そうだなと思いました。だから、僕の講義の中では、考えることを大事なテーマとしています。
実際のところ、僕達が学生だったころ、学生は皆いろいろ考えていたのかは明確ではないです。ただ、僕の大学の時の先生に聞くと、やはり昔の学生の方が考えていたのではないか、と言ってるんですね。じゃあ、いつ頃から学生は考えなくなったのか。これも、はっきりしているわけではありません。
ただやはり、上の2つの引用を読んでみて、もし子ども達や学生が考えなくなったとすると、それは教師や親達・大人たちが考えなくなったことがキッカケに違いありません。結局、考えない教師からは考える生徒は生まれません。考えるということは一つの表れかもしれません。様々な矛盾が大人の世界にあって、それらが子どもや学生の世界に顕著に現れます。
結局「今の若者は・・・」=「今の大人は・・・」ということなんですね。