今日、「レオナルド・ダ・ヴィンチ――天才の実像」展に行ってきました。場所は上野の国立博物館です。
上野の森は、桜が満開で、午前中から人にあふれ、桜の木下には無粋なブルーのシートが張り巡らされていました。午後1時ごろにはもう既に飲み始めているグループもちらほらでした。
ところで、ダ・ヴィンチ展が、国立静養博物館ではなく、国立博物館で行われるというのが、ダ・ヴィンチのダ・ヴィンチたる所以ですね。勿論話題の(マスコミによる大騒ぎのせいかな?)「受胎告知」がなんと言っても第一人気でした。確かに、ダ・ヴィンチの天才が現れる、素晴らしい絵ではありました。が、僕個人としては、それ以上にダ・ヴィンチの自然科学者としての面に感動しました。
ダ・ヴィンチは結局宇宙全体を理解しようとしていたのですね。そのことを、一つひとつの展示から実感したのが最高の収穫です。例えば、1本の木を描く為にダ・ヴィンチは、「木の幹から出ている枝の太さの総和はその木の幹の太さと同じだ」ということを、実証的に調べるのです。しかもその真実をきちんと絵の上に表現しています。
春休みということもあって、結構子どもたちも来ていましたが、その子どもたちもダ・ヴィンチのすごさに絡めとられたように、模型や図版を見ていたのも印象的でした。
ダ・ヴィンチを見た後、国博の裏、芸大に隣接する国立国会図書館付属の「国際子ども図書館」に行ってきました。この図書館は、今は使われていない(廃止となった)京成電鉄の「博物館動物園駅」跡を右に曲がって少し先にあります。 なんといっても、建物がすごくて、旧帝国図書館として使われていたものです。階段は大理石、廊下も大理石や、組細工の木がつかわれていたりします。そして、天井を見ると、どの部屋も複雑な漆喰の天井です。
この3階建ての建物に、世界の子供向けの本が保存され、閲覧できるようになっているのです。
うーん、とてもとても知的で楽しい、桜満開の上野だったのです。
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