9/4付けの朝日新聞に、竹内佐和子氏が若者の自立について書いていた。自らの経験から、ヨーロッパにおける大学の寄宿舎の役割を評価している。自宅を出て寄宿舎に入ることによる、親離れ、社会化、自立ということである。以下に、気になった部分を引用した。
「ヨーロッパでは近年、若者がどの時点で親と離れ、社会生活の経験を始めるべきかといった議論が盛んだ。ニートやフリーター向けの雇用対策ではなく、教育的な視点から、若者の自立を促して社会参加させる方法を真剣に考えるべきだという意見が強くなっているからだ。」「社会は自分の努力によって動くものだ。そのためにも早く自立して社会に参加しなければならない―。こうした意識を育てることは、社会を活性化する上で重要なことであろう。」
この考えを日本に移植する為、各地に寄宿舎を作ったり、全寮制の高校を作って、留学生や研究者も同居することで国際性も身に付く、という展開になる。この全寮制高校については、東京都の都立秋川高校が破綻しているのだが、ただ、方向としては面白いかもしれない。
僕としては若者の親離れ、と同時に且つ同程度に親の子離れが重要だと思う。結局、子どもは親を見て育つわけで、自立しない親からは自立した子どもはなかなか育たない。子どもは未熟だから、ひとりにできないでは何時までたっても未熟なわけで、未熟だからこそ、独り立ちさせるということかもしれない。
僕自身のことを思うと、僕自身は家を出ず、ずーっと自宅通いの生活だったが、その中でも「もう大人だから、自分でやりたいことをやる」みたいな自己主張をして、それはそれで親との軋轢があったのだが、その事が独り立ち意識につながったような気がする。
問題はそういう自立意識みたいなものがそうやって育まれるか、である。
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