10月30日、新妻由佳子のワンマンLIVEin曼荼羅@南青山に行ってきました。由佳子のLIVEは久しぶりです。
今回はゲストに村上ポンタ秀一さんが話題でしたが、実は裏ゲストの由佳子の妹でミュージカル女優の聖子ちゃんと由佳子の初競演が大きな楽しみでした。
ポンタさんのドラムはやっぱりすごい!打楽器であれだけポンタワールドを作り上げてしまうのは、すごいとしかいいようがないですね。僕たちは(玲子さん、友人の松園さん、綾ちゃん+その友人)ピアノの後ろで、ポンタさんのドラムの正面あたりに座っていたので、ポンタさんのドラムがばっちり聴きやすいポジションだったのです。
由佳子の歌は、本当に安定していて聴きやすかった。2年半前に同じ曼荼羅でワンマンLIVEをした時と比べると本当に安心して聴けました。多分、歌がうまくなったとか、声が出るようになったとか、そういうことではないのだと思うのです。ポンタさんのポンタワールドのように、そこまでは行かないにしろ由佳子ワールドを作ろうという意識が出てきたのか、そういう世界が出来てきたのかそんな感じを僕は受けました。
裏ゲストの聖子ちゃんは、来年1月に上映開始となる、自身が主演の映画「アンダンテ~稲の旋律~」映画主題歌を歌いました。この歌は、作詞新妻聖子、作曲新妻由佳子と、姉妹による競作でもあります。
やっぱり、聖子ちゃんの歌は本当にすばらしい。舞台で聴いてもそうなのですが、LIVEハウスで聴くとその歌唱力も声量も圧巻でした。そして、バックでピアノを弾く由佳子のピアノもとても愛情のこもった、優しい音色でした。聖子ちゃんはしっかり、歌を聴かせる、音楽を聴かせるという「仕方」を意識しているし、それがわかっている人なのだと思いました。そこにはすでに、聖子ワールドのようなものがあるように思われました。
僕は、今回のLIVEを聴いて、由佳子の歌を安心して聴けた、という感想を持った、と書きました。これはどういう意味かというと、実は由佳子の由佳子らしい歌の世界が見えてきているのかもしれない、と思ったのです。
これまで、何年か由佳子の歌を聴いてきて、年を追う毎に上手になり、安心感が増してきたのを覚えています。でも、今回の安心はそういうのとは違うのです。「前回より上手になって安心した」という事ではないのです。それはきっと、由佳子が自分の歌の世界はこういうのだ、というのを意識して、分かりつつあることから来ているのではないかと思うのです。
その現れは、とにかく今回のLIVEは楽しかった、由佳子の歌った歌すべてを僕は楽しめたのです。それは、共演者がどうのこうの、歌が上手になったということとはまた違う次元の話なのですね。
由佳子の楽しいLIVEを楽しんで帰りながら、僕はそんなことを考え、「飾りじゃないのよ涙は」を口ずさんでいたのでした。