かつて所属していた会社の同僚2人と会津の田島という所に行って来ました。その会社で経理部長をしておられた須藤さんが10月29日に亡くなったので、遅ればせながらお線香を手向けに行ったのです。
この会社は僕が入った時は20人くらいの小さな会社でしたが、数年で100人前後の会社になりました。ベンチャーだったので、若い人中心の会社で当時社長は42歳くらいだったと思います。そういう中で、須藤さんはちょっと年が上の、いい頑固親父だった訳です。須藤のおっちゃんとか言いながら、何やかや言いながら多くの社員が慕っていた人でした。
僕の中で印象的なのは、慶応出身の飲み助の社長と早稲田出身の飲み助の須藤さんと僕とで早慶ラグビーを見に行った時の事です。会社が外苑前にあったので、若手の僕が走ってチケットを手に入れ、お二人はお酒(日本酒一升瓶)と肴(鱈棒とか)を携えて来るのです。
試合の始まる前から2人の早慶舌戦が始まります。周りは、若い学生たちがいて、2人の酔っぱらい親爺の舌戦を笑いながら、不審顔に見ていて、酒を飲まず若かった僕は随分恥ずかしい思いをしながら、それでも楽しんでいたのを思い出します。
須藤さんは多分60歳前に退職し、引退して福島県会津の田島に家を建てて隠居したのです。今から考えるとなかなか素敵な生き方です。須藤さんは趣味のアンプ作りをしたり、田島のシルバー人材センター立ち上げに関わったりしたようです。
須藤夫婦には子どもがいないので、今須藤さん無き後奥さんが1人で住んでいます。奥さんも藍染めで玄人はだしで、地元の人たちと藍染めをして展覧会等を開いたりしているようでした。
須藤さんは頑固で仕事を家に持ち込まない人だったらしく、僕たちがお線香を挙げた後で、須藤さんの思い出話をしたら、奥さんは「須藤の会社での顔、知らなかった須藤を知れてとても嬉しい」とおっしゃっていました。この言葉を聞いただけでも、会津に行って良かったと思いました。
会津に着いたのは12時ちょっと過ぎで、少しお話をした後、田島の駅の近くのおそば屋さんでお昼ごはんを食べました。とても美味しかった。
この日東京関東は雨で、インターを降り、那須塩原温泉あたりに行ったら雪でした。でも、午後には雨雪はあがり、道もそれ程こむ事も無く、無事東京に戻りました。途中、温泉まんじゅうを買いましたがこれまた美味しかった。