<CSR> ノルウェーでは
2006年8月28日付け朝日新聞でノルウェーの環境対策の記事を読みました。ノルウェーは世界第3位の石油産油国だとは知りませんでした。「世界の未発見の石油資源の1/4は北極圏にあるとされ、したがってノルウェーの北側には膨大な石油資源が眠っているということです。
ところが、ノルウェー政府は「タラやニシンなどの水産資源の宝庫で、極地の貴重な鳥、動物がすむ海域」であるということで、バレンツ海と北極の端に近い油田の開発を当面凍結する」ことにした。この措置はもしも原油の流出事故が起きた場合のことを考慮した措置だという。
経済的な利益よりも自然環境の方を大事にするというこの発想はとても高尚だと思う。勿論、細かいところを見ればノルウェーの政策にももんだがないわけではないだろうが、基本的な考え方が非常に素晴らしい。
日本の政策や社会問題を見ると、この将来を予測するという想像力の欠如がとても気になる。21世紀の日本像を描く政治家はいないし、自分の行動が周りにどう影響を及ぼすのかという見通し(パースペクティブ)を立てずに行動する人が普通になりつつある。常に目先の利益だけしか考えないこの日本の体質を改めないと、多分日本は沈没するのだろうなと、僕は想像します。
これは政策とかイデオロギー以前の極々人間性のもんだいです。