今年の夏は
この表題はちょっと寂しいですね。夏を振り返っている感じです。何で夏が終わると寂しいのでしょうか。
やっぱり夏は明るく、輝いていて、それが段々茶色っぽくなって、白くなるというのがなんだか寂しい感じなのでしょうか。
でも、今日の話題はあまりそういう感じではないのです。僕は今年の夏は2回お神輿を担ぎました。
お神輿を担ぐのは久しぶりですが、なんとなく今年は嵌ってしまいました。多分この傾向は少なくとも、来年再来年までは続きそうな気がしています。
僕の友人一家が谷中に住んでいて、昨年はお祭りを見にいったのですが、その時に「来年は担ぐ」と言ってしまったようなのです。
で、その友人から「○月○日、お祭りだから。法被を用意して待ってるよ」というメールが入ったのです。
実は今回がお神輿の初体験ではなく、7―8年前に2回ほど門前仲町の富岡神宮の大祭りで担いだことがあります。
大祭りはかなりの規模で、担ぐ時間も長く、正直「もういいや、30代前半に始めればよかった」などと思い、それからは止めてしまったということです。
多分、もともとこういうことがすきなんだと思います。
だから、誘いのメールが来たとき、「どうしようかな」という気持ちと「やるか!」という気持ちが引っ張り合っていました。
ちょうど今、僕のまた違う友人がアメリカから出てきています。彼は、日系の三世で、日本史の教員をしています。
だから、日本の伝統とかには多分興味があるのです。
そんなことを思い出し、電話してみると、「やりたい。どんな準備が必要か。子どもも担げるのか・・・」という調子で、乗ってきました。
そんなこんなで祭り当日。僕たちは谷中の友人宅に行き、軽い食事をしたりして、まずはMちゃん(アメリカの友人の娘)を子ども祭りの集合場所に連れて行きました。
担ぐ神輿は小学生高学年向きで、3歳のMちゃんは引き神輿です。でも、Mちゃんはとてもかわいくて、一生懸命に神輿を引いていました。
面白かったのは、結構たくさん外国人が居たことです。Mちゃんの近くで引っ張っていたのはお父さんがタンザニアの人だということでした。
さて、午後は僕たちの番です。神輿装束(?)に身を包み、頭には絞り手ぬぐいを巻きつけ、「いざ出陣」です。
友人のうちから、神輿の出発場所までは1kmほどあるとの事だったので、場所も分からないし、じゃ皆でタクシーで行くか、ということになりました。
途中で年配のおじさんたちに会ったら、「おう、こっちだよ」といってくれました。
やっぱりタクシーに乗るのかと思い、「タクシーですか」と聴いたら、「何言ってんの、すぐそこだよ」、と歩き出した。
年配の方々が歩くのにタクシーに乗るわけに行かず、僕たちも歩いたのでした。
でも、それほどその場所は遠いわけでなく、すぐに着きました。
法被を着た人が増えるにしたがって、こちらも段々気持ちが入ってくるというか、気合が入ってくる。
僕は以前門前仲町で神輿を担いだことを思い出し、武者震いが来ました。
ここの神輿は、門仲の神輿と比べるとちょっと小ぶりで、だから、手締めをし総代が声をかけ、最初に肩を入れ担ぎ上げたとき、なんとなく軽いなと思った。
それでも、肩に来る重みは結構なもので、だから痛い。その痛さを我慢して担ぐのが江戸っ子の粋でやんす。
僕は結局、粋な江戸っ子を気取り、2時間の間、一度肩を抜いて友人の様子を見に行ったとき以外は担ぎっぱなしだった。
江戸っ子を気取った夏の一日でした。
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