僕は、日本ファシリテーション協会(FAJ)の会員になっています。同協会については下記をご参照ください。
http://www.faj.or.jp/index.php
そして、僕はFAJの教育系プロジェクト(FAJ@edu)に参加しています。FAJ@eduは教育(かなり広い意味)の分野でファシリテーション(F)がどう機能するかということを、かなり広い視野から考えるところです。FAJ@eduは月1回研究会を開いて、主に実践報告会をしています。で、今回僕が実践報告をすることになりました。
勿論、明星大学の「自立と体験」の講義について報告しました。報告の流れは、1)明星大学の歴史と実情、2)明星大学における「自立と体験」について、3)僕の「自立と体験」についてでした。テーマは「ファシリタティブに学生と関わると、大学は楽しくなるか」というものですが、僕としては、僕の講義がどうファシリタティブかを皆さんに聞いてみたいという気持ちが強かったです。
具体的に話した内容は、シラバスを中心に、具体的にどういうことをやっているか、それに対して学生がどう反応しているかをいくつかのポイントで話す、というものでした。特に第1回講義のオリエンテーションで学生に話すことを、実際に学生に提示したPOWEPOINTの資料をプロジェクターで写し、例えば、「考えることを重視する」という項目についての僕の思いや狙い、またその理由を話したりしました。
また、課題をどう出して、それに対して学生がどう反応したか、そして、僕自身がそこから何を学んだかについてはかなりの時間を割きました。もう一つは、今年度の後期から導入した、「学内清掃」という体験的授業についてです。これは、全受講学生が、1回30分のゴミ拾いをするというもので、これをしないと単位を与えません。最初はいやいややっていた学生が、段々落ちているゴミやタバコの吸殻に意識がいき、いろいろ考え始めるという、まさに体験的学習です。
このように、自分自身の講義を実践報告としてまとめるにあたり、その準備と報告自体がとても良い振返りになりました。そして僕がコーチングのスキルから取ってきて使っている方法がとてもファシリタティブな方法なのだという事が分かりました。
ただ、非常勤講師の僕が、これだけの時間(例えば課題の返事を書く)を費やして、安い講師料でいることへの批判をもらいました。これは、最終的に労力と報酬のアンバランスから、継続的に出来なくなるのではないかというものです。今の僕は、この講義事態から学び、学生とのやり取りを楽しんでいるからいいけれども、それがいつまで継続できるのか、という危惧です。
いずれにしろ、2時間の報告によって、ここでもまた多くの学びを気づきと、人脈が増えたのが最高の収穫でした。