「セリク」って分かりますか。世界陸上@大阪を一生懸命見た人にはわかると思います。そうですね、世界陸上の略です。大したことじゃありませんね。
僕は自分が高校時代に陸上部にいたこともあり、またここ10年ほどもジョギングやトラックをやっていることもありで、陸上は大好きなのです。だから、この一週間は結構一生懸命セリクを見ていました。正直、総合司会の小田某のハイトーンのパフォーマンスはとても鼻につきました。また、期待された日本選手の殆どが期待通りのパフォーマンスができなかったという、日本陸連としては厳しい大会だったし、スポーツ特有のナショナリズムムードの人には残念だったかもしれないが、僕自身は純粋に陸上競技を楽しんだ。
今回一番印象的だったのは、やっぱり土佐礼子だった。土佐の素晴らしさは、あの究極の粘りだが、その粘りはやはり上を狙うというその意識のベクトルだと思う。とりあえず「トップ集団で走り、入賞だったら良いか」という意識だったら、やはりあの銅メダルはない。
どうも、日本人はこの上を目指す意識が持てないように思う。僕自身を振返っても同じことがいえるのだが、オリンピック憲章的、参加するに意義ありという意識が逃げになっている。土佐とはちょっと違う意味で意識が見えたのはあの天真爛漫の福士加代子の10000mと5000mだったし、朝原にメダルをという意識が出た100×4リレーのアジア新記録の連続達成だろう。
スポーツという純粋な競争世界の論理はまさにビジネスの論理と重なるところが多い。スポーツ、ビジネスと体育、仕事・労働とは基本的に違う問題なのかもしれない。いずれにしろ、とても楽しかった一週間が2007年の夏とともに終わった。
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