ENOMOTO Poohee Tatsuhiko

何を大事に

前期の授業も補講の特別講義とあと一回となりました。今日は最後から２回目の講義でした。
今年度は、中くらいの内容変更をと考え、毎回リニューアルをしたり、新しいやり方、テーマを導入して来ました。今日も、価値観をテーマにしたのですが、価値観が大事、という抽象的なアプローチではなく、「何を大事に・・・」という視点から、具体的に学生たちの日々の「大事」を引っ張りだすような方法を使ってみました。
今日の何を大事に、をベースに来週はストレートに４年間何をしたいか、という事を書かせてしまおうかと思っています。
そして、それをグループで発表させて、最後のグループ討議と、最後の講義としようかな、と考え中です。
今回は、プチゲスト（学生）を沢山呼んだというのも前回までと違うやり方でした。
学内外で行動している学生を見つけて、インタビューをした上で、話してもらうという手法は後期も取り入れようと思っています。
今回あまりできなかったのが、命をテーマにした講義でした、後期はあしなが育英会の学生との討議や生命のメッセージ展プロジェクトの学生の実践を通して、何か取り入れて行きたいと思います。

図書館で

先週今週と図書館に行きました。暑いから図書館に逃げ込んだという側面もありますが、その事を利用して、集中して本を読みたかったという訳もありました。特に今日は、途中メモをしたりということはあったけれど、3時間半ほど本を読み、久しぶりに読んだ～という気になりました。
今日読んだのは、先日授業参観をさせていただいた、武蔵野大学の北森先生の最新作で「チームビルディング」です。昨日から読み始めたのですが、ちょうど後期の授業の案作りや女ラクのこということもあり、一気でしたね。先日の授業のフィードバックにもなりました。
これは、結局1時間くらいで読み終わり、その後は先週から読み始めている、小田実の「河」です。関東大震災～第二次大戦～神戸淡路大震災という時代を背景とした大河小説の第1巻です。
小田実の小説は初めてですが、小田実の語り口が伝わる文体は、グイグイ引っ張られる感じがつよいですが、僕はそれほど不快感はなく、楽しめています。彼の後生の問題意識が描かれている内容です。まだ感想を書くほど読んでいません。
今、一日3時間以上本を読むと、やっぱり何かを犠牲というか、やり残す感じになるな。でも、結局何かを選ばなくちゃ仕方なくて、今日は読書を選んでよかったな。

自己探

武蔵野大学の授業「自己の探求Ⅰ」という授業を参観させてもらいました。この授業は、武蔵野大学客員教授の北森義明先生の授業で、ラーニングバリューという会社が関係しています。自己探求の意味は、自己発見とか自己理解というものです。
この授業の面白いところは、自分を知る過程で実はチームワークについても多くを学ぶことになるというところです。
授業の形式は、簡単な講義と個人ワークとグループワーク、振り返り、振り返りのシェアという単純なものです。
それが、プログラムの構成によって、また講師の巧みなスピーチによって、自己理解とチームワークが徐々に深まります。
驚いたのは、前日は下を見ながら小さな声で話していた、ちょっと気になる何人かの学生が、積極的に話をしだし、昨日は聞こえなかった声が上がり始めたこと。斜に構えて好きなことを言っていた学生の斜に構えた発言がとても意味深いものとして、チームのメンバーに受け取られていったこと等々あげたらキリがありません。
まさに、2日間のワークを通して、チームが出来ていく過程をじっくり見ることが出来た、というのが実感です。
是非とも僕自身こういう講義をしたいと思いました。

電車の風景

先日、結構遅くに電車帰る途中、僕の座っている目の前に3人の若い女性が乗ってきて座りました。入ってきたときは楽しそうにペチャクチャおしゃべりをしていたのですが、座ってそれぞれに携帯を出したら、そのおしゃべりは止まり、3人は携帯の画面を凝視し、指を動かし始めました。3人ともに目は寄り目状態で、3人ともぴったり寄り添って座っているのに、隣がその瞬間から見えなくなったように、僕は感じました、
彼女たちが何をしていたのか、ゲームなのか、WEBサイトなのかは分かりませんが、僕は少々びっくりしてしまい、本に集中できずに彼女たちをチラチラ見てしまいました。
彼女たちは登戸から乗って、代々木上原で降りましたが、その途中、ちっとだけ3人でペチャクチャ話して、その時間は２－３分です。それ以外はズーと寄り目で携帯に集中していました。
携帯はコミュニケーションの道具なのに、これは何だろう。
学生と話しをしていて、その学生がメールを見だして、ムッとする僕はもう過去の遺物なのでしょうね。

蛍

今日夕方からのミーティングの後、大学の西斜面の崖の下に蛍狩りとしゃれてみました。斜面の下にはいくつかの湧き水があるようで、それが小さな小川を作っています。崖下は大学施設は何もなく、雑木林と草むらとなっています。そこは蛍の絶好の繁殖地です。周りに家が建ち並ぶものの、大学のフェンスがあるため人もほとんど来ず、ちょっと奥まっているのでポイ捨てゴミもありません。周りの家々の明かりが気にはなりますが、かなりの数の蛍が見られました。非常に幻想的で、一瞬住宅地の真ん中に居ることを忘れてしまいます。
キャンパスのポイ捨てゴミやたばこの吸い殻拾いとは全く違う明星大学を見た思いです。

足利工業大学

今日明日と足利工業大学で就職講座です。
去年は３回でしたが、今年は全部で１２回程あって、その内２／３を僕が担当します。今日の次は夏休み明けで、今日はちょっとしたオリエンテーション的な講義でした。
テーマは「自分発見」みたいな内容でした。意識的に自分の事を見るようなワークをして、その体験をグループでシェアするというものです。

足利市は東部伊勢佐木戦で、北千住から「りょうもう」という特急に乗って、１時間強です。地方都市の典型のような町で、東武戦の足利市駅の周りは新しい建物が目立ち、繁華街は渡良瀬川を越えた向こう側です。歩くと２０分くらいかな。

繁華街と言っても、駅から大学までのバスの車窓からの景色は、１／３から１／２位はシャッターが下りています。足利学校や織り姫神社など観光的な場所もありますが、街は寂れています。
自然に囲まれ文化的にも高い水準であったろう、こういう街をきちんと維持する清治が日本には無いのですね。２０年程前に、東北や北海道の地方都市に行った時の事を彷彿しました。